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株式会社 日立情報通信エンジニアリング

第3回地方都市の地域活性化への取り組み

日本の地方都市では、交通網、通信網などの生活環境の整備による住民福祉の向上や地域の活性化、さらには地域格差是正や雇用拡大が喫緊の課題となっています。近年ICTの活用による課題解決に注目が集まる中、昨年より新しい技術として5Gの活用検討が始まっています。

大都市のイメージ

2011年「国土長期展望」中間とりまとめによれば、総人口に占める三大都市圏の人口の割合は一貫して増加傾向にあり、その多くは東京圏で上昇しています。一方、三大都市圏以外の地域(地方圏)の平均の人口は、約289万人(2005年)から約114万人(2050年)へと約61.0%減少すると見込まれています。このように三大都市圏への人口集中と過疎化の進展が並行して進み、人口差はますます広がることが予測されます。

地方圏では、少子高齢化や人口流出による労働力人口の減少によって、地域住民の基礎的な生活条件である生活物資の入手、教育、防災などの経済活動の持続性が低下するおそれがあります。また、病院や診療所が近所にはないことも多く、医師などの医療従事者の不足によって、介護サービスを含めた医療・福祉サービスを受けることも困難な地域も発生しています。

政府は、「Society5.0時代の地方」の実現を目指して地域力強化プランを経済政策の柱に据えています。地方自治体が抱えるさまざまな課題の解決や地域活性化・地方創生のために、Society5.0時代の技術を活用した次の政策を、政府と地方自治体とが一体となって進めています。

  • 「就業の場の確保」
  • 「生活サービスの確保」
  • 「担い手の確保」による「地域コミュニティの再生と維持」
  • 「安心して暮らせる地域づくり」

政府は持続可能な地域社会を構築する必要があると考え、多くの予算を充てて事業の推進に取り組んでいます。
Society5.0時代の基盤となる5G・光ファイバなどの整備とその利活用が好循環を生み、地域格差解消・コスト低減につながると考えられています。2年以内の全都道府県での5Gサービス開始、ローカル5Gの年内制度化や、条件不利地域の光ファイバの整備支援など、地域のICTインフラ整備が着実に進められています。

中でも5Gの地方への普及には力を入れていて、2017年に実際の5G利活用分野を想定した技術検証が始まりました。翌年には「5G利活用アイデアコンテスト」を開催し、地方発の発想による実証テーマを募集しています。2019年度からは、これまでの技術検証の成果とアイデアコンテストの結果を踏まえて、5Gによる地域課題の解決に利活用できるモデルに力点を置いた総合実証試験が、地域のビジネスパートナーとともに行われています。

地方都市のイメージ

それぞれの自治体では、その地域に住む人々や地域性に応じたさまざまな課題を解決するために各種取り組みが行われています。
例えば医療分野では、近くに医療機関がなく、患者さんが受診したいときに必要な診療が受けられない、また最寄りの病院までの通院が困難という課題があります。地域格差をなくし、日本全国どこにいても質の高い医療が受けられるよう、次の仕組みの検討が進められています。

  • オンライン環境で健康相談や診療などを受けられるようにする
  • 地域の病院(診療所)から専門医がいる総合病院などに、マイナンバーカードと画像や検査データを紐づけて瞬時に伝送・共有する

防災分野では、大きな災害が発生すると次のような問題が発生し、それらの情報をなるべく早く地域住民と情報共有し指示を伝えなければならないという課題があります。

  • 被災者の発生
  • 情報通信手段の途絶や情報の錯綜
  • ライフラインの寸断

この課題に対して、各省庁からの情報や各拠点に設置しているIPカメラからの映像などをAIによって最適化し、災害情報や避難指示として住民へリアルタイムに通知するなどの仕組みの検討が進められています。

自治体によっては、通信事業者の5Gサービスではなく自営による5Gサービスに注目しています。自営による5Gとは、地域や産業の個別ニーズに応じて、地域の企業や自治体などが主体となって自らの建物内や敷地内でスポット的に柔軟に構築できるサービスです。自営による5Gは、次の理由によってICTインフラの活用が期待される医療、防災分野から労働環境まで幅広く活用が検討されています。

  • 他の場所の通信障害や災害、ネットワークの輻輳(ふくそう)などの影響を受けにくい
  • データをローカルにとどめておける

また、敷地内や敷地内屋外を想定した自営の5Gネットワークの実証実験が始められています。

当社は、通信コミュニケーションの分野で長年培ってきた経験と実績を生かして、次世代通信技術である1.9GHz周波数帯の自営通信用規格sXGP*、自営BWA(Private-LTE)、ローカル5Gなどの5G関連規格対応のソリューションを展開していきます。

5Gを活用した自営網を構築する際は、免許取得に関する電波測定や免許申請、先行する自営BWAの運用者や地域BWAの通信事業者との調整など、多くの手続きが必要です。当社では、これらの手続きをお客さまに代わって、免許取得の代行から構築・保守運用までワンストップによるプラットフォームの構築ソリューションとして提供していきます。本ソリューションは、企業および自治体にも提供していきます。

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sXGP(hared eXtended Global Platform)

各自治体で地域活性化に5Gの活用を進められる際には、当社は自営網構築ソリューションで5Gプラットフォームを提供し、課題解決のためのサービス事業者の方々と連携してご支援いたします。

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