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ソリューションアイデアコンテスト開催によって得られた気づき

ネットワーキング事業部 ネットワーキング事業企画本部 笠松 祐人

キーワード

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ネットワーキング事業企画本部 研究開発部の笠松です。私は主にソフトウェアエンジニアとして従事しています。
今回は事業部内で開催されたイベント「ソリューションアイデアコンテスト」に参加して感じたことを綴りたいと思います。
ソリューションアイデアコンテストについてはこちらのブログ “事業部内イベントに思うこと” もご覧ください。

仕事に対する視点・目線

ソリューションアイデアコンテストは、シスコシステムズ合同会社(以下、シスコ社)にて定期的に開催されているJapan DevNet イノベーション チャレンジ(プログラミングコンテスト)のようなコンテストを社内でも実施し、次期ビジネスへつながるアイデアを広く募集しようという試みでした。
コンテストに参加したのは全6チームで、1チームあたり3〜5名でアイデア提案書を作成して提出、当日はシスコ社役員もゲスト審査員としてお招きして提案書のプレゼンテーションを行い、アイデアに対する評価とプレゼン内容の評価を点数化して、合計点数で順位を競いました。
自身のチームではChatGPT(AI技術)、シスコ社製機器制御(業務効率化・自動化)、グリーンイノベーション(CO₂排出量削減)などが案として挙がりましたが、「ChatGPTやAIは流行りだし他のチームと被る確率が高いだろう」、「他チームはAI系か過去の内容を参考にネットワーク機器制御中心のアイデアが多いだろう」、といった感じで議論を重ね、最終的には消去法でグリーンイノベーションをアイデアの根幹として採用しました。
そして、結果としてこの選択が功を奏して「社会に大きく貢献できる」、「ビジネス面での将来性も大きい」として審査員特別賞にあたるシスコ賞をいただきました。
振り返ってみると今回の催しは新鮮だったという印象があり、何を以て新鮮と感じたかを考えると、ビジネスを考える上で「どうすれば他のチーム(競合他社)より良い得点を得られるか?」、「他チームと重複しないアイデアを出すことは有効だろう」と普段の仕事内容ではあまり登場していなかった視点があったからだと思いました。
結果論ではありますが、今回、コンテストを通じて「どうすれば売れるモノ・サービスを作りビジネスとして貢献ができるか?」というビジネス的な目的に対して、他者優位性と独自性の視点が有効であることを改めて実感しました。

仕組み・場が生み出す力

最近でも会社として新事業創生に対する議論は繰り返し行われていますが、エンジニア側の視点は「どうすればそのアイデアを実現できるか?」という“実現性”を中心に向いていることが多いのではないでしょうか。
他者優位性や独自性の視点は、新しいビジネスを考える上では当たり前かもしれませんが、その重要な視点に対する意識が、普段の仕事では薄かったことへの気付きは「コンテスト形式で順位を競う」仕組みがきっかけとなって生まれた側面もあると思いました。
付け加えるなら、今回このブログを執筆するということで上記のような気付きを深めることができました。これも「仕組み・場」が生み出す効果の一つと言えるでしょう。
仕組みというものは目線を狭めてしまう側面もあり、何か新しいことを始めるときはアイデアを広げようとしてブレインストーミングなどを用いることが多いと思います。
コンテストはブレストの思想とは真逆の競争という側面も持っていながらも、今回のように視野を広げるきっかけになったことはとても興味深いと感じました。
今回はプレイヤーとしてだけでなく運営事務局としても参画したので、場を作り先導することの大変さは改めて実感しましたが、今後も何か新しいことを考えるとき、単なる会議や会合ではなく、このようなイベントという形で場を設けて旗を振り有志を募れば、実は思いもよらなかった形で成果を生み出すことができるかもしれません。

2023年8月
株式会社 日立情報通信エンジニアリング
ネットワーキング事業部 ネットワーキング事業企画本部 笠松 祐人