こんにちは、23年度までは当社バドミントン部に在籍していましたが、今は、社員の育成を担当している小本(おもと)です。今回は、新入社員研修で学ぶ、当社の仕事の魅力について、ご紹介します。写真の印象とは程遠いですが、真面目にお話をしたいと思います。ぜひ最後まで読んでみてください!
1. 当社の新入社員教育
まずは、当社の新入社員教育の説明をします。
新入社員教育は、配属前教育と配属後教育で構成され、配属前教育では、ビジネスマナーなどの社会人基礎や当社の業務遂行に必要な基本的な知識・スキルを習得します。
配属後教育では、新入社員が担当する業務やスキルレベルに合わせて、約50講座の中から受講する講座を各自選択できるものと、同期との関係構築を目的に全員が受講するものに区別されます。
今回は、後者の5日間の集合研修「シゴトのチカラ」についてご紹介します。

新入社員教育の概要
2. 当社の仕事の魅力について
さて、皆さんは、どのようなところに仕事の魅力を感じますか?
当社においては、自分が設計したシステムが社会で使われることが仕事の醍醐味だと私は思います。
それと同時に、公共性の高い製品を、社会に提供することで、社会的意義を感じられるのも魅力だと思います。例えば、人命にかかわる警察・消防のネットワーク通信システムや鉄道事業者向けの運行管理システムもその一例です。
3. シゴトのチカラ研修について
シゴトのチカラ研修は、4か月間の内5日間の集合研修を行います。新入社員がいくつかのグループを組み、先輩社員へ複数回インタビューし、先輩社員の渾身の仕事について、理解を深めていきます。そのプロジェクトの概要やぶつかった困難・解決に向けた行動、その結末、という流れでストーリーとしてまとめていきます。
それを、会社幹部への中間報告会を経て、社長の前で発表します。研修の間にも、先輩社員や新入社員同士で集まり、理解が不十分であった箇所の追加インタビューなどにより資料をブラッシュアップします。
本研修は、単なる仕事エピソードを理解するのではなく、先輩社員が経験したエピソードを追体験することで仕事の醍醐味や社会的意義を学ぶ場としています。
また、「NPO法人じぶん未来クラブ」様と共同で研修を運用いたしました。

研修の様子
4. エピソードのご紹介
本研修で扱った追体験のためのエピソードの例を一つご紹介します。
先輩社員(以下、A氏)は、人命にかかわる警察・消防のネットワーク通信システム開発プロジェクトのソフトウェア開発責任者を務めました。
プロジェクトは順調に進行していましたが、並行して進められていた別プロジェクトで優先的に対応しなければならない案件が発生し、そちらの方に社内のリソースを集中しなければならなくなりました。
結果として、A氏のプロジェクトから一部のメンバーが外れることとなり、開発体制の変更を余儀なくされました。
このため、プロジェクトリソースのカバーのため、メンバーの負担が増加し、プロジェクトの推進状況に影響が生じてしまいました。
この問題に対してA氏はプロジェクト統括責任者(B氏)に状況を報告し、体制強化を要請しました。設計部門内外から人財を募り、100名規模のリストを作成して経験者を選出し、業務調整を進めることで、日程の立て直しに成功しました。
段階的なリリースをすることで1か月の遅れを取り戻し、最終的には無事納期までに完了することができました。製品の出荷に至り、現在も主力製品として市場で活用されています。
この経験を通じて、困難な状況でも諦めず、正直な報告と周囲との連携を重視することの重要性を実感しました。また、プロジェクトマネジメント力の向上に加え、社内外の信頼関係の構築にも大きく寄与したと感じることができたというエピソードです。
5. 研修参加者の声
@自分の職種とはあまり関係のない事例であったが、当社がもたらす社会への影響を感じることができたので、今後仕事を行う上でやりがいにつながると感じました。
A仕事に全力投球する先輩社員のお話から、全力で頑張り助け合える仲間がいる環境で仕事をすることの素晴らしさを学べました。その姿をめざしたい。
Bチームで取り組む場合は、信頼されることがとても重要であり、これはどのような業種、配属先でも共通事項だと感じた。
C先輩社員として参加したが、自分のキャリアの振り返りや若いころのモチベーションを思い出す良い機会となった。
6. ロールモデルとキャリア形成
先輩社員の渾身の仕事エピソードを追体験することで、当社の仕事の醍醐味と社会的意義が理解でき、新入社員にとってめざしたい先輩(ロールモデル)をイメージすることが可能になります。加えて、当社の仕事の理解を深めることで、今後のキャリア形成を考えるきっかけとなります。
7. 最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。今回の研修を通して、私自身も当社の魅力を改めて感じることができました。
私は、社員を育成していく立場として、社員の知識やスキル向上に寄与する研修の提供などを取り組み、会社の成長の一助となれるよう今後も邁進していきます。
2025年9月
株式会社 日立情報通信エンジニアリング
人事総務本部 リソースマネジメント部 小本 翔太
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