製造現場における安全性の確保は、法令遵守や事故防止といった枠を超え、企業の信頼性や競争力に直結する重要な要素です。
中でも産業機器メーカーでは、安全な製品の提供を通じて市場での競争力を高めるために、自社製品(例:産業用ロボット、工作機械、センサー類など)の機能安全規格準拠が求められます。しかし、機能安全対応には専門知識が求められる業務が多く、自社での製品改良が困難なケースも少なくありません。さらに、改良に伴うコストの増加や開発期間の延長といった課題もあり、現行製品を大きく変更せずに規格準拠を実現するための技術支援を必要とする場合があります。
当社は、産業機器メーカーの「機能安全規格に対応した、安全な製品を販売していきたい」というニーズに対し、産業用ロボットのコントローラーに機能安全監視ユニットを追加する構成を提案します。 当社開発の機能安全監視ユニットは産業用ロボットの各関節位置や速度をリアルタイムで算出し、危険状態を判断して産業用ロボットに停止指示を出す仕組みを備えています。 この構成を採用することで、産業用ロボット本体の変更は最小限となり、コストや納期を抑えながらの機能安全規格準拠が実現できます。
また、「機能安全規格準拠への要求事項が抽象的で対応方法がわからない」「機能安全のノウハウが不足しているため、規格準拠を証明する書類の整備に時間がかかる」という課題には、当社の専門家*2が支援し、お客さまの負担を最小限に抑えます。
このように、当社ではお客さまの既存製品や新製品の機能安全規格適合を支援する「機能安全規格 認証取得支援・開発サービス」を提供しています。
今回のような産業用機械に関するケースでは、機械の機能安全規格(IEC62061)*3に準拠したプロセスと技能に基づき、安全計画から妥当性確認までの全工程を、ハードウェアおよびソフトウェア設計含めてワンストップで支援します。
機能安全規格を熟知した専門家によるコンサルや、実務経験者による下記業務の対応。
導入効果
お客さま社内に機能安全に関する知見やノウハウが蓄積される。
当社に作業委託することで、現体制の技術者への負担が軽減される。
先述の取り組みにより、導入コストと開発期間を抑えつつ、既存製品を大幅に変更せずに機能安全規格へ準拠することができます。
また、当社が提供可能なIEC 62061準拠プロセスに基づく一貫支援を通じて、お客さま社内に機能安全の知見が蓄積され、今後の新製品開発や設備更新時の社内標準プロセスとして活用可能です。
さらに、設計部門と製造現場が共通の安全基準を持つきっかけとなり、「安全文化」の醸成にもつながります。将来的には、安全設計や認証取得プロセスの内製化・自走化に向けた体制構築も可能になります。
当社は単なる技術提供にとどまらず、機能安全に関わるすべてのフェーズに対応可能な体制を整えています。開発の初期段階から現場への実装だけでなく、認証取得支援までをワンストップで提供します。
機能安全対応は技術的に高度なだけでなく、仕様や設備状況に応じた柔軟な対応が求められます。当社では、形式的な提案に終始せず、お客さまの立場で課題と向き合い、最適な解決策をともに検討する姿勢を大切にしています。
当社は産業用機械に限らず、鉄道、自動車、建設機械などの幅広い分野で培ったノウハウがございます。これらを活用し、お客さまの課題に最適な解決策をご提案可能です。ぜひお気軽にお声掛けください。