ページの本文へ

Hitachi

若手の奮闘!プロモ活動で未来を切り拓く

ネットワーキング事業部 UCシステム本部 販売推進部 山口 紗季

キーワード

  • #通信
  • #社会インフラ
  • #ネットワーク
こんにちは!ネットワーキング事業部 UCシステム本部 販売推進部の山口です。
私は、販売パートナー様(以下パートナー様)に対して、エンドユーザーへの提案同行、コンサル・課題解決における販売・技術支援を行う、いわゆる“プレSE”業務と、製品を販売するためのいろいろな仕組みを考えるプロモーション活動に従事しています。
本日は、私たちが取り組むパートナー様向けのプロモーション活動についてご紹介します。

1.パートナー様の抱える“見えない課題”を取り除くために

私たちが販売している主な製品は、企業内の音声コミュニケーションを担うPBXやビジネスホンなどのシステム、およびそのインフラとなるネットワーク製品です。
これを全国約50社のパートナー様を通してエンドユーザーへ販売しています。
この中で、パートナー様から以下のような要望が上がり課題になっていました。
〇 もっと製品の仕組みについて知り、提案に厚みをもたせたい!【提案力の向上】
〇 製品の魅力・アピールポイントや関連する技術を学びたい! 【技術力の向上】
〇 マニュアルや提案書だけでは頭に入ってこない…
  実機を見た方がイメージ(理解)しやすい!        【効果的・効率的な技術の習得】など
このような要望をいただいた背景として、「パートナー様だけでは基本的な技術を体系的に学ぶ教育システムの構築が難しく、新人教育にも苦戦している」、「できる人は現場に行ってしまい教育における人手が足りていない」といった点があり、販売するために必要な製品知識や関連情報を学習する時間が持てない、という状況がありました。
私たちSEや営業は、案件の個別支援や定例打ち合わせを行っていましたが、それだけではこれらの課題の解決は難しい状況でした。
これらのパートナー様からの要望がトリガーになり、SE、営業、製品企画の若手社員を中心に、パートナー様・エンドユーザーに向けて行う“プロモーション”活動を始動させました。

2.一方通行から双方向の情報発信へ

プロモーション活動では、主に3つのコンテンツを提供しています。
(1)メールマガジンリニューアル
(2)YouTube動画コンテンツの提供
(3)新人向け基礎教育“IPT(*)塾”の開設
*
IPT…Internet Protocol Telephonyの略
これら1つずつ順を追って説明します。
(1)メールマガジンリニューアル
当社のパートナー様向けメールマガジンでは、専用のWebサイトに掲載された製品エンハンスやマニュアルの更新をタイムリーにお知らせすることを目的としています。
今までのメールマガジンでは、パートナー様向け専用のWebサイトの更新情報を“味気ない文章で淡々と”お知らせしていくことが中心となっていました。
さらに社会がコロナ禍により移動制限されていた期間は、パートナー様やエンドユーザーを訪問することさえ難しい状況でした。
そこで、メールマガジンを完全リニューアルし、情報発信手段を改善しようと考えました。
実際に行った工夫としては、大きく3つです。
  • ① 件名は、思わずクリックしたくなるような目を引く件名をつける
  • ② 文章は、できるだけ見やすく簡潔に、詳細は“パートナー様向け専用のWebサイト”で確認していただけるよう誘導する
  • ③ 冒頭に四字熟語コーナーやコラムを入れて内容に親しみやすさを持たせ、興味関心を持っていただくことでメール本文にも目を通していただけるようにする
これらの工夫を取り入れ、現在では宛先1,000以上のパートナー様ご担当者にご覧いただけるようになりました。


パートナー様向けメールマガジンの工夫の一例
(SE・企画部門の情報を受けて、若手営業が読みやすく執筆)



(2)YouTube動画コンテンツの提供
昨今では、スマートデバイスの普及により、SNSやYouTubeに馴染みが深い人が増えてきました。
私たちはそこに着目し、少しでも多くの方々が隙間時間やふと気になったときに「いつでもどこでも」学べるようなパートナー様限定のYouTubeによる動画コンテンツの提供を始めました。
――どんなコンテンツだったら喜ばれるか?見ていただけるか?――。
コンプライアンスの審査はありますが、新しい風を吹かせ、元気をお届けしたい!そんな思いからチーム内の定例会では、自由なテーマやアイデアが飛び交い、その結果さまざまなコンテンツを生み出してきました。
もちろん、パートナー様から「こういう動画があると嬉しい」といったリクエストにお応えしたこともありました。
動画コンテンツ作成において、実際に行った工夫は大きく3つです。
  • ① 見ている人が引き込まれるようにタイトルをキャッチーにする
  • ② クリックしたくなるようなサムネイルや、音楽や効果音・テロップを入れることで見やすく飽きさせないようにし、最後まで見てもらえるような編集にする
  • ③ 若手社員が出演し、たとえ話を入れながら掛け合い形式で面白おかしく説明し、身近に感じていただく
ここで、実際に作成した動画コンテンツをご紹介します。


動画コンテンツの例@
キャッチーなタイトルを意識した、『ニコイチ(=“電話”と“ネットワーク”2つの知識を1つの動画で解説)』や
『やや解(=少しややこしい機能を実機で分かりやすく解説)』



動画コンテンツの例A
パートナー様から「エンドユーザーへ提案時にサクッと見せられて、話のネタになるようなコンテンツが欲しい! 」と
熱い要望をいただいたところから始まった製品紹介動画『IPTショッピング』シリーズ


パートナー様からは「マニュアルだけでは頭に入ってこない」といった声がありましたが、実際の製品を使ってデモンストレーションを行いながら説明する動画コンテンツとして提供することで、“視覚(映像)”と“聴覚(音楽や効果音、音声解説)”の両面からアプローチでき、より理解いただけるようになりました。
また、「実機を見たり触ったりする機会があまりない」といった声について、個別に実機を用意することは厳しくても、動画にすることでマニュアルでは得られない一連の動作や実際の運用をイメージしていただけるようになりました。
これらのコンテンツは、現在40以上配信し、パートナー様限定公開の中、総再生回数は6,000回を超え、社内外を問わずたくさんの方々に見ていただき、かつ高い評価をいただいています。
(3)新人向け基礎教育“IPT塾”の開設
(1)、(2)のコンテンツでは、一方的な情報発信になっていましたが、コロナ禍が落ち着き始め、対面でのコミュニケーションが可能となった状況を見て、双方向(対面型)の新人向け出張勉強会となる “IPT塾”を企画しました。
こちらは、「パートナー様だけでは基本的な技術を体系的に学ぶ教育システムの構築が難しく、新人教育にも苦戦している」といった声に対し、パートナー様の若手社員や中途入社した方を対象とした勉強会で、当社の社員が塾長として受講生とコミュニケーションをとりながら進行する形式をとっています。
その結果、製品理解へのハードルを下げるだけでなく、受講生のお悩みや生の声をヒアリングしてアドバイスを行い、ヒアリングした内容を新たな製品企画に生かし、動画コンテンツのテーマにするなど双方向で効果を得ることができました。
これにより、現在までにパートナー様18社 約100名の皆さんに受講いただき、ありがたいことに2024年度の開催依頼もいただきました。


IPT塾での様子

3.さいごに

――PBXって何?――。
現在の職場に配属され私が一番初めに思ったことでした。
PBX(=Private Branch Exchange)とは、すなわち構内交換機のことで、内線同士だけでなく、外線⇔内線間の接続など、複数の電話回線を集約しコントロールするシステムのことです。
今まで、“電話”に全く馴染みがなかったわけではないですが、学生時代はコミュニケーションツールと言えばLINEなどのテキストチャットが大半を占め、固定電話機はほとんど使用することがなかったので、企業で内線通話をするときに、裏でこのようなシステムが動いていることに衝撃を受けました。
社会インフラを支えたい。何かの役に立ちたい。そんな漠然とした気持ちで当社に入社した私は、恥ずかしながら、自分の取り扱っている製品について何も知らなかったのです。
そんな状態だったこともあり、入社したばかりの頃は、パートナー様やエンドユーザーに向けて製品の紹介や提案に行っても、なんだか本当のことを言えていないような感じがして、実際に良い反応をいただけなかったことや、質問をいただいても適切な回答をすぐに出すことができないといった苦い経験を何度もしました。
さらに入社したのはコロナ禍真最中の2020年で在宅勤務が中心。製品について理解するために入社初期はとても苦戦しました。
入社して4年が経ち、苦しかった時期を振り返ると、そのような経験があったからこそターゲットとする新入社員や中途で入社した社員の皆さんに対して、より求めているものを導き出せるのでは…、
自分が新入社員だったらどんなコンテンツがあったら嬉しいか…、そう考えるようになりました。
これがプロモーション活動における私の原動力となっています。
私たちプロモーション活動チームが提供するコンテンツを楽しみにしてくださっているパートナー様がいます。
まだまだ未熟ですが、その期待に応え、今後もさらに進化し、若い力を結集してパートナー様やエンドユーザーの意見を取り入れながら製品の魅力を発信し、より多くのお客さまに使っていただける製品にしたいと思います。


パートナー拡販チームのみなさん


2024年5月
株式会社 日立情報通信エンジニアリング
ネットワーキング事業部 UCシステム本部 販売推進部 山口 紗季



※編集・執筆当時の記事のため、現在の情報と異なる場合があります。編集・執筆の時期については、記事末尾をご覧ください。