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2014年3月17日
株式会社 日立情報通信エンジニアリング
地上デジタル放送局向け
バックアップ伝送システム用映像伝送装置「UM6000R」販売開始
〜 放送映像をIP回線でバックアップ伝送することにより放送ネットワークの強靭化を実現 〜
UM6000R 外観写真
株式会社 日立情報通信エンジニアリング（代表取締役社長：小菅 稔、本社：神奈川県横浜市）は、地上デジタル放送のバックアップ伝送システム向けに、光回線等を用いて放送映像をIP伝送する映像伝送装置「UM6000R」を本日より販売します。
近年、災害時対策として情報通信基盤の強靭化が求められています。特に放送ネットワークは重要な情報伝達手段となるため、総務省主導で予備放送設備の整備等の放送ネットワーク整備事業が進められています。一般に地上デジタルの放送映像は、放送局本社から無線信号で送出され、親局送信所や中継送信所を介して各家庭に放送されています。これらの送信所間の無線通信が万一遮断されても、別の回線などを用いて放送を継続する必要があります。
当社は、ケーブルテレビ局間の映像IP伝送装置「UMシリーズ」を提供し、多くのケーブルテレビ局様にご利用いただいております。この放送映像をIP伝送する技術を活かして、地上デジタル放送の放送局や送信所の設備に追加導入できる映像伝送装置「UM6000R」を開発しました。放送局や送信所などに本装置を導入することでIP回線を用いた放送映像伝送が可能になり、災害時のバックアップ伝送システムとして利用できます。
「UM6000R」は、伝送遅延時間の調整や同期信号の送信、高効率伝送など地上デジタル放送映像のIP伝送に適したさまざまな機能を備えています。これらの機能開発にあたっては、RKB毎日放送株式会社様および西日本電信電話株式会社様にご協力をいただき、共同で実証実験を行いました。その成果は、2013年11月に開催された第50回 民放技術報告会において、『IP網を利用した従属同期方式SFNの構築』としてRKB毎日放送株式会社様よりご報告いただきました。
当社は今後も、ICTを活用したエンジニアリングとソリューションで放送ネットワーク強靭化などの社会インフラの高度化に対応し、日立グループが目指す社会イノベーションの実現に貢献してまいります。
「UM6000R」による地上デジタル放送バックアップ伝送システム概略図
地上デジタル放送ネットワークは一般に、単一の送信周波数を用いるSFN（Single Frequency Network）で構築されています。SFNでは電波の相互干渉を防ぐために、同じ周波数を使用する全ての送信所でタイミングを合わせて放送する必要があります。「UM6000R」は、IP伝送で生じる遅延時間をあらかじめ設定する機能を備えているため、SFNでの放送が可能です。また、映像信号に加えて同期信号（マスタークロック）も伝送できるため、放送局と送信所をクロックで同期させる従属同期方式のSFNにも適用可能です。
地上デジタルの放送信号には、映像・音声データのほかに無効なデータが含まれています。「UM6000R」はこの無効なデータを削除して伝送することで使用帯域幅を抑え、IP回線利用料などのランニングコストを低減できます。
| 製品名 | 出荷開始時期 | 標準価格（税別） |
|---|---|---|
| 「UM6000R」 | 2014年3月 | オープン価格 |
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株式会社 日立情報通信エンジニアリング
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